ニキビ治療

ニキビについて
ニキビは日々のストレスやホルモンの影響で、皮脂が過剰に分泌されたときにできやすくなります。過剰な皮脂は毛穴にたまりやすく、皮脂を栄養にするアクネ菌の増殖に寄与します。アクネ菌が増えると炎症が起きて赤ニキビとなります。これを放置すると、膿をもつ黄ニキビ化しますし、うかつにつぶすとニキビ痕が残ります。このようなことにならないために、早期の対処をおすすめします。
こんな症状はありませんか?
【乳児~幼児】
- 顔や頭、耳に湿疹が出る
- 赤くてジクジクした湿疹
- 耳の付け根が切れている
- おむつ湿疹
【幼児~児童】
- 皮膚全体が乾燥する
- 湿疹がひじ膝・背中などにも広がる
- 左右対称の湿疹が出る
【思春期~成人】
- 湿疹などの症状が慢性化する
- 全身に湿疹が広がる
- 皮膚が分厚くなる
- 皮膚が赤褐色になっている
ニキビの原因

ニキビの原因はさまざまですが、ホルモンバランスやストレスで皮脂が過剰に分泌され、毛穴にたまることで発生リスクが上がります。毛穴に皮脂が溜まった状態は白ニキビと呼ばれますが、皮脂を栄養とするアクネ菌が増え、炎症を起こした状態は赤ニキビと言われるようになります。
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10代のニキビ
10代のニキビの主な原因は、「皮脂の過剰分泌」です。お肌に残った古い皮脂が酸化して、ニキビの元であるアクネ菌のエサになります。どんどんとアクネ菌が増殖して、ニキビが発生するという仕組みです。
皮脂が過剰に分泌されるのは、成長ホルモンが関係しています。思春期は大人になる準備期間、身体に変化が起こる時期です。その時に分泌される成長ホルモンが、身体の成長だけでなく皮脂の分泌も一緒に促すのです。
また、大人に比べて毛穴の数が少なくて小さいため、毛穴が詰まりやすくなるのも原因の一つです。 -
20代~のニキビ(大人ニキビ)
大人ニキビの主な原因は、「生活習慣の乱れ」だと言われています。ストレスが溜まり、ホルモンバランスが乱れるとニキビができてしまいます。
大人ニキビの大敵はストレスです。乾燥や刺激などの外的なストレスだけでなく、内的なストレスにも注意が必要です。内的ストレスによりターンオーバーのサイクルが乱れ、毛穴の詰まりが起きてしまうのです。また、ストレスを感じると男性ホルモンが大量に分泌され、ニキビができやすくなるともいわれています。
当院での治療
当院では、ニキビを根本から治すことをめざしています。
ガイドラインに沿いながら、患者様の症状に合わせて薬を使い分け、ニキビの治療を行っています。
1ディフェリンゲル
ディフェリンゲルは、毛穴に皮脂が溜まってできる白ニキビや黒ニキビに作用する薬剤です。ニキビの初期段階で効果を発揮するので、白ニキビや黒ニキビが炎症を伴う赤ニキビに進行することを防ぎます。
※妊娠中の方、授乳中の方には処方できません。
作用
ディフェリンゲルは、顆粒細胞が角質細胞化して毛穴を狭くする現象を防ぐ作用をもっています。これによって毛穴の閉塞を予防し、ニキビが発生しにくい状態を維持してくれます。ただし、アクネ菌が増殖して炎症を起こした状態(赤ニキビ)には効果はありません。
2ベピオゲル・ローション
ベピオゲル・ローションに含まれる過酸化ベンゾイルはニキビ治療薬として50年以上の実績を持っています。過酸化ベンゾイルは薬剤耐性菌を発生させないことが知られており、長期的に使用しても安定的な作用を発揮し続けます。そのため、ニキビ治療の基礎的存在として長く利用されています。
「ベピオ」という名称は、過酸化ベンゾイルの英訳であるBenzoyl Peroxideに由来しています。
ベピオにはゲルとローションがありますが、ローションはゲル剤に比べると患部の周辺に塗り広げやすいことを特徴としています。
作用
ベピオは皮膚の表面にある古い角質を除去するピーリング作用によって毛穴のつまりを改善してくれますし、ニキビの要因となるアクネ菌の増殖も抑えます。2週間から3ヶ月程度使い続けることで、初期にできる白ニキビだけでなく赤ニキビにも効果を発揮します。
3エピデュオ
エピデュオは、過酸化ベンゾイルとアダパレンという成分を含むニキビ治療薬です。このふたつの成分は、どちらもニキビの要因除去と状態改善に役立ちます。
エピデュオは、ニキビ治療薬であるディフェリンとベピオの作用をあわせもつお薬なので、高い効果が期待できます。ただし、エピデュオがお肌に合わないケースを考えて、ディフェリンかベピオのどちらかを処方することもあります。
※妊娠中の方、授乳中の方には処方できません。
作用
エピデュオは、過酸化ベンゾイルとアダパレンという、ニキビへの有効成分を2種類含むことを特徴としています。これによって毛穴のつまりやアクネ菌の増殖を予防します。ただし、副作用で痛みを感じることがあるので、患者様と相談しながら処方しています。
4デュアック
デュアックは、過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンというふたつの有効成分を合わせたニキビ治療薬です。これによって、角質剥離作用や抗菌作用のほか抗炎症作用など複数の効果を発揮します。そのため、早い段階で効果を感じやすいメリットを持っています。
デュアックという名称は二重の作用を意味するデュアルアクションに由来します。
作用
デュアックは炎症性のニキビの初期段階から悪化した状態まで、どのタイミングでも効果を発揮することが知られています。これは、過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンというふたつの有効成分を含んでいることによって、毛穴のつまりを除去しつつニキビの原因であるアクネ菌を減らし、赤みをとる作用も発揮するからです。
毛穴が詰まるのを防ぎましょう

ニキビの原因は、前述のとおり「毛穴の詰まり」が大きく影響しています。毛穴の詰まりを防ぐことがニキビの予防につながります。
まずは、肌を清潔に保つため、正しい洗顔を心がけましょう。ゴシゴシと擦るのではなく、しっかり泡立てて優しくなでるように洗いましょう。落ちにくいメイクはクレンジングを使用するなど、洗い残しがないように気を付けましょう。
また、普段からの保湿ケアや紫外線ケアも大切です。乾燥や古い角質のたまり、ターンオーバーの乱れなどを防ぐために、保湿ミストや日焼け止めなどを活用することもおすすめです。
普段のスキンケアや生活習慣などを見つめ直し、正しくケアを行ってニキビを防ぎましょう。